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2022年(令和4年)6月の星空 入梅、夏至、ストロベリームーン、水星が西方最大離角

2021年6月の星空

14日は満月で「フル・ストロベリー・ムーン」の名前もあります。16日は水星が西方最大離角となり、夜明け前の東~北東の空低くで見るチャンスです。19日には未明に月と土星が南東の空でならびます。6月22日には月と木星が、23日には月と火星が未明の東の空から夜明け前の南東の空で並びます。26日には月と金星が、27日には月と水星が夜明け前の東~北東の空で並びます。暦では6月6日が芒種、11日が入梅、21日が夏至です。

 

6月6日 芒種

天文学では太陽の位置、黄経が75°になるとき(01:26)、また二十四節季のひとつでありその日のことを言います(この太陽の位置から定めることを「定気法」と呼びます)。芒種とは芒(のぎ)のある植物の種をまくときという意味です。芒(のぎ)というのはイネ科の植物の実を包む殻にある棘のことで、この芒をもった植物の種をまくときというのが芒種というときになります。実際の種まきはこれよりも早く行われます。五月節でもあります。これも元は中国内陸地域の気候から日本に伝わったものですから、日本の気候、感覚からずれがあります。日本ではこの頃はそろそろ梅雨に入る時期です。

また芒種から夏至の前日までの期間を芒種と呼ぶことがあります。このころには梅雨に入る季節です。

 

6月11日 入梅

天文学では太陽の位置、黄経が80°になるとき(06:53)、また雑節のひとつでありその日のことを言います(この太陽の位置から定めることを「定気法」と呼びます)。この入梅は1844年の天保暦のときに太陽黄経80°とされる以前は年代、記事により一定していませんでした。文字通り梅雨に入る頃ですが、田植えには重要な目安でしたのでこれを決めることは重要なことだったのです。

気象での梅雨入りは平年の関西地方は6月6日となっており、概ねこの時期となっています。

 

6月14日、満月(Full Moon)「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」

梅雨の時期、雲の隙間からの満月です

2019年6月17日午後11時ごろの月(フル・ストロベリームーン)

「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」

北米ネイティブ・アメリカンでは「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」「イチゴ月」と呼ばれます。意味はイチゴの収穫の時期だからです。日本ではもう遅いと思うかもしれませんが、緯度の高い北米やヨーロッパではイチゴは夏の果物です。いいよこれから夏になるという季節のめやすです。

別名、「Full Rose Moon(フル・ローズ・ムーン)」,「Full Hot Moon(フル・ホット・ムーン)」

「Full Rose Moon(フル・ローズ・ムーン)」

現在ではバラの花はあまり季節の感覚がある花ではありません。四季を通して見られますが、これは栽培用に改良されたもの。原種、「オールドローズ」は日本では5月、寒い北米やヨーロッパでは6月ごろに咲くものです。今とは違い、季節感のある花だったのです。

「Full Hot Moon(フル・ホット・ムーン)」

その暖かさ、夏の到来をあらわすのがこの名前です。暑い季節の到来を知らせる月の名前です。こうしてみると緯度の違いで気温の違い、季節の違いがわかります。

 

6月16日 水星が西方最大離角

水星が太陽から西側にいちばん離れた位置、西方最大離角の位置となります。金星と水星は地球より太陽の内側をまわる「内惑星」ですが東側と西側に離れた位置が見えやすくなります。金星は離角が大きいので最大離角を気にしなくても観察できますが、水星は離角が小さいので普段は観察しにくく、この最大離角前後が観察のチャンスとなります。西方最大離角のときは太陽から見て西側に離れるので、夜明け前の東の空低く見えます。

水星、金星の位置と見え方

水星、金星の位置と見え方(印刷用)

今回は金星とならぶ姿も注目です。明るい金星とのならびは美しいでしょう。

2022年6月16日水星が西方最大離角

2022年6月16日水星が西方最大離角(印刷用)

 

6月19日 月と土星がならぶ

19日未明の南東の空で月と土星がならびます。土星も明るくなってきたので月との並びは美しいでしょう。

2022年6月19日~23日夜明け前の空

2022年6月19日~23日夜明け前の空(印刷用)

 

 

6月21日 夏至

天文学では太陽の位置、黄経が90°になるとき(18:14)、また二十四節季のひとつでありその日のことを「夏至日」と言います(この太陽の位置から定めることを「定気法」と呼びます)。夏至は北半球では昼の長さがいちばん長いときになります。2020年から2055年の間は閏年に関わらず6月21日となります。五月中でもあります。夏がいちばん暑いときに至る、また昼の長さがいちばん長くなる時に至るという時期ということですが、これも元は中国内陸地域の気候から日本に伝わったものですから、日本の気候、感覚からずれがあります。日本ではこの頃は梅雨の最中になります。

また夏至から小暑の前日までの期間を夏至と呼ぶことがあります。梅雨の最中にある季節です。

夏至、冬至、春分、秋分と合わせて二至二分と呼ばれ、時候の節目にあたる日とされていますが日本では農繫期となり祝日とはされていません。欧米では「ミッドサマー」という祝日にされたり祭日とされているところもあります。また英国の遺跡、ストーンヘンジでは夏至を示すヒールストーンなどの配列があり、夏至が重要なものであったことが示されています。

ストーンヘンジ

 

6月22日 月と木星がならぶ

6月23日 月と火星がならぶ

夜明け前の東の空低く、月と木星、火星がならびます。特に木星は明るいのでとても美しいでしょう。

2022年6月19日~23日夜明け前の空

2022年6月19日~23日夜明け前の空(印刷用)

 

6月26日 月と金星がならぶ

6月27日 月と水星がならぶ

6月26日、月と明るい金星が東~北東の空でならびます。近くには16日に西方最大離角となった水星も見えています。27日には細い月と水星がならびます。

2022年6月25日~28日夜明け前の空

2022年6月25日~28日夜明け前の空(印刷用)

 

 

6月の情報(満月の詳細は上記)

1日 三日月(Waxing Crescent Moon)
7日 上弦(First Quarter Moon)
11日 十三夜(Waxing Gibbous Moon)
14日 満月(Full Moon),望(Full Wolf Moon)
14日 十六夜(暦ではこうなります)
15日 立待月
16日 居待月
17日 寝待月

18日 更待月

21日 下弦

26日前後 有明の月(Waning Crescent Moon)

29日 新月.朔(New Moon)

 

 

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