4月2日、月と金星がならぶ。3日、月と水星がならぶ。
先月末、木星、土星とならんだ月は、さらに2日には金星と、3日には低い水星とならんで見えます。金星は6月にかけてしだいに見えにくくなりますが、水星は今月12日の西方最大離角にかけて見えやすくなります。水星は肉眼で見える惑星なのですが、太陽に近いので見えにくく、今月は貴重なチャンスです。夜明け前の寒い時期ですが【明けの明星】を空高く楽しむのもいよいよ今月から来月までとなります。
4月9日、月と火星、アルデバランがならぶ「ヒアデス星団の食」
4月9日、夕方西の空で月と火星、アルデバラン(Aldebaran)がならびます。また、アルデバランの近くには明るい星が多く、これは「ヒアデス(Hyades)星団(Mel 25)」と呼ばれています。40個ほどの星の集団で、およそ150光年の距離にあります。アルデバランはこの星団の仲間ではなく距離は67光年ほどです。しかしこのアルデバランから「V」の字のようにならぶ星団がおうし座の顔の部分となっています。今回はこのアルデバランと火星の間をゆっくりと月が東へ動きますので、4月9日20時から22時ごろにかけてヒアデス星団の星を隠しながら通過します。双眼鏡でもその様子を楽しむことができます。
ブラックホールの撮影に成功!その場所は夕方、東の空!
4月10日、国立天文台などのALMA望遠鏡研究チームがM87銀河のブラックホールの撮影に成功したというニュースが大きく取り上げられました。場所はおとめ座です。
4月12日水星が西方最大離角。夜明け前に水星を見るチャンス
4月12日、水星が西方最大離角の位置になります。水星は太陽のすぐ近くをまわっているので、地球から見るといつも太陽の近くで見えにくい惑星です。肉眼でじゅうぶん見える明るさですが、太陽から離れる「最大離角」の前後がいちばん見えやすくなります。
今回は西方、つまり太陽から向かって西に離れますので、夜明け前の薄明の東の空に見えます。特に近くに金星があるのが今回のポイントです!金星を目印にしてその左下を探しましょう。
4月19日 満月、Full Pink Moon
4月19日は満月、望(ぼう)です。北米ではネイティブ・アメリカンでは”Full Pink Moon”と呼ばれます。【ブルームーン】ではなく【ピンクムーン】!?この「ピンク」は日本の桜ではなく、”Moss Pink”(野生の芝桜)のことです。または”Ground phlox”(野生のフロックス:クサキョウチクトウ)の咲く季節の月という意味です。初春を告げる花で、北米ではこの季節に山や丘がピンク色に染まるそうです。日本では4月のピンク色といえば桜ですが、感覚的には一面がソメイヨシノで染まる山というところでしょうか。それほどの桜はなかなかありませんが那須香大阪天文台の近く「滝谷公園」はまさに一山ピンクに染まります。近鉄長野線、滝谷不動駅からすぐで、近鉄長野線「川西」ー「滝谷不動」ー「汐の宮」間でも走行中に車窓から見えます(東側)。
(April 19th is the full moon. In Native American it is called “Full Pink Moon”.The reason for this pink is to tell the”Moss Pink”.Or the season when “Wild Ground Phlox” blooms.Talk of pink in April in Japan is cherry blossoms. In particular, the cherry blossoms called ”SomeiYoshino” cherry blossoms are bloomed at once all the time before the leaves come out, so the mountains dyed pink.)
他にも”Full Sprouting Grass Moon”という呼び名もあります。これは草の芽吹く月という意味です。また、”Full Egg Moon”は「イースターエッグ」からです。イースター(復活祭)はもともと古代ヨーロッパの習慣で「春分祭」でしたが、キリスト教の広がりでキリストの復活した祭日として知られています。これはクリスマスがなぜ12月25日なのか?とよく似ていますね。ちなみにイースターは春分の日の次の満月の直近の日曜日とされていますので、春分の日(2019年は3月21日)の次の満月はこの4月19日の月です。”Full Fish Moon”の”Fish”魚は日本ではなじみのない「アロサ(Alosinae)」というニシン科の魚のなかまで産卵のために川を遡上する生態があります。北米では「シャッド”Shad”」と呼ばれることもあります。バージニア州ではこのシャッドの遡上の漁の季節からさまざまな行事があるそうです。最近は河川の改修で遡上できなくなったところもあり、保護活動もあります。日本では遡上といえば鮭ですが、こちらも河川問題がありますのでそのような感じでしょうか・・・。ただ鮭の場合は秋から冬が遡上の季節です。
In Japan, there is a custom of “Ohanami(cherry blossom viewing)”, and from the end of March when the cherry blossoms bloom to the beginning of April, companies also take a vacation, at home or on the holiday they eat and drink at the cherry tree and enjoy it. Please come to Japan by all means season that seems Japan!
4月23日「4月こと座流星群」が極大(ピーク)
1月のしぶんぎ座流星群以来の主要流星群ですが、時間当たりの個数は数個程度です。しかも今年のピーク予想時間は午前9時(日本時間)です。しかも月明かりの影響もあります。
夜明け前の東の空に夏の大三角が見え始めるころチャンスがあるかもしれません。
4月24日、月と木星がならぶ。26日、月と土星がならぶ。
4月24の未明に月と木星がならびます。また26日未明には月と土星が並びます。27日が下弦ですので月が昇るのは深夜になります。夜明け前には南~南西に見えますので少し早起きして見るのもいいですね。特に木星は明るいので南の空で見えるので金星と間違えないでしょう。
4月30日~5月3日、月と金星がならぶ。
夜明け前の東の空低くなった金星に、4月末から5月2日に月が接近します。夜明け前の低い位置ですが明るい【明けの明星】を楽しむチャンスです。金星はしだいに見えにくくなりますが、秋には夕方に【宵の明星】として見えます。
金星はこのようにしだいに低く見えにくくなります。明けの明星は今年は7月上旬までくらいとなります。
4月の月情報
- 1日頃 有明の月
- 5日 新月.朔(New Moon)
- 7日 二日月(Paper Moon)
- 8日 三日月
- 13日 上弦(First Quarter Moon)
- 14日 十日夜
- 17日 十三夜
- 18日 小望月
- 19日 満月,望(Full Pink Moon<Full Sprouting Grass Moon,Full Egg Moon,Full Fish Moon>)
- 20日 十六夜
- 21日 立待月
- 22日 居待月
- 23日 寝待月
- 24日 更待月
- 27日 下弦(Last Quarter Moon)