2019年(令和元年)6月の星空【水星を見るチャンス!と梅雨・・・】
6月24日に水星が「東方最大離角」となり見るチャンスとなりますが、6月は梅雨の時期です。雲の隙間からでも見えたらいいですね。そんなちょっと見えにくい星空案内です。
2日、夜明け前の東の空低く、月と金星がならぶ。
6月5日、月と火星がならぶ
もうすっかり暗くなり2等級になってしまった火星ですが、5日に月とならんで見えます。
11日、木星が「衝」、16日には月と木星がならぶ。
11日に木星が「衝」、つまり地球から見て太陽と反対の位置にきます。ちょうど夜中に南の空高く見えるので、写真撮影や観測をするには好機となります。日没からしばらくすると東の空から昇ります。
また、16日には月とならんで見えます。翌日が満月ですので、どちらも夜中の南の空に輝きます。
6月17日、満月(Full Moon)「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」
梅雨の時期、雲の隙間からの満月でした!!
「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」
北米ネイティブ・アメリカンでは「Full Strawberry Moon(フル・ストロベリー・ムーン)」「イチゴ月」と呼ばれます。意味はイチゴの収穫の時期だからです。日本ではもう遅いと思うかもしれませんが、緯度の高い北米やヨーロッパではイチゴは夏の果物です。いいよこれから夏になるという季節のめやすです。
別名、「Full Rose Moon(フル・ローズ・ムーン)」,「Full Hot Moon(フル・ホット・ムーン)」
「Full Rose Moon(フル・ローズ・ムーン)」
現在ではバラの花はあまり季節の感覚がある花ではありません。四季を通して見られますが、これは栽培用に改良されたもの。原種、「オールドローズ」は日本では5月、寒い北米やヨーロッパでは6月ごろに咲くものです。今とは違い、季節感のある花だったのです。
「Full Hot Moon(フル・ホット・ムーン)」
その暖かさ、夏の到来をあらわすのがこの名前です。暑い季節の到来を知らせる月の名前です。こうしてみると緯度の違いで気温の違い、季節の違いがわかります。
June 17 Full Moon “Full Strawberry Moon”
In Japan, June is a rainy season called ”Tsuyu”. There are few sunny days.
「Full Strawberry Moon」
In Native American Native Americans it is called “Full Strawberry Moon”. The meaning is the time of strawberry harvest. You may think that it is late in Japan, but strawberries are summer fruits in North America and Europe where latitude is high. It is good to see the season that it will be summer from now on.
Also known as「Full Rose Moon」,「Full Hot Moon」
「Full Rose Moon」
Nowadays, rose flowers do not have much seasonal feeling. It can be seen throughout the four seasons, but it has been improved for cultivation. The original species “Old Rose” blooms in May in Japan and around June in cold North America and Europe. Unlike now, it was a flower with a feeling of season.
「Full Hot Moon」
The warmth, this name represents the arrival of summer. It is the name of the moon informing the arrival of the hot season. In this way, you can see the difference in temperature and the difference in season due to the difference in latitude.
19日、月と土星がならぶ
19日にはその月が土星とならびます。木星に比べると少し暗いのですが、ならんで見えると位置もわかりやすくなります。
24日、水星が「東方最大離角」
24日に水星が「東方最大離角」、つまり地球からみて太陽から東にいちばんはなれて見える位置になります。このときは、日没後の夕方の西の空で水星をみつけるチャンスとなります。
この日だけ見えるのではなく、この前後が水星を西の空でみつけるチャンスとなりますので、梅雨の晴れ間「五月晴れ」をねらってみてみましょう。
近くに火星、ふたご座の「カストル」「ポルックス」も見えますので、低い位置ですが、ちょっとにぎやかになります。
6月の月情報
- 3日 新月.朔(New Moon)
- 5日 二日月(Paper Moon)
- 6日 三日月(Waxing Crescent Moon)
- 10日 上弦(First Quarter Moon)
- 13日 十日夜
- 15日 十三夜(Waxing Gibbous Moon)
- 16日 小望月
- 17日 満月(Full Moon),望(Full Strawberry Moon<Full Rose Moon,Full Hot Moon>)
- 18日 十六夜
- 19日 立待月
- 20日 居待月(Waning Gibbous Moon)
- 21日 寝待月
- 22日 夏至
- 22日 更待月
- 25日 下弦(Last Quarter Moon)
- 30日前後 有明の月(Waning Crescent Moon)
6月は天候の急変に注意しましょう。山岳地は急な豪雨や土砂崩れにも注意しましょう。
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