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2021年(令和4年)5月の星空 惑星と月の会合、フラワームーン

2022年5月の星空

6日、みずがめ座η(エータ)流星群が極大となります。16日は満月で「フル・フラワームーン」の名前もあります。22日から27日にかけて、月と土星、火星、木星、金星が次々とならんでゆく様子を見ることができます。暦では5月2日が八十八夜、5日が立夏、21日が小満です。

 

5月2日 八十八夜

「八十八夜」は立春(2022年は2月4日)を起算日として88日(立春から87日後)にあたる日です。「雑節」のひとつでこれは日本の気候風土に合わせたもので中国からのものではありません。(雑節は日本の気候に合わせてつけられたものです。)今年は立春が2月4日になったことで閏年でなければ5月2日となります。

農業において注意を要する日となっており、この頃まで遅霜が発生することがある日とされ、「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の泣き霜」というような言葉もあります。一般に広く知られているのは文部省唱歌「茶摘み」で「夏も近づく八十八夜」と歌われているように、この日に摘まれた茶葉は上質なものとされ、茶葉の産地の静岡県や京都府宇治市などでは新茶のサービスなどさまざまなイベント、行事があります。

 

5月5日 立夏

天文学では太陽の位置、黄経が45°になるとき(21:26)、また二十四節季のひとつでありその日のことを言います(この太陽の位置から定めることを「定気法」と呼びます)。夏の気配が立ちはじめる頃、暦の上ではここからが夏となります。四月節でもあります。これも元は中国内陸地域の気候から日本に伝わったものですから、日本の気候、感覚からずれがあります。日本ではこの頃はまだ夏というには早すぎます。梅雨もはじまっていない頃でわりと晴天が多い時期であります。日本ではゴールデンウィークの最中で行楽日和の頃であります。

また立夏から小満の前日までの期間を立夏と呼ぶことがあります。ゴールデンウィークも終わり、梅雨までは晴れる日が多い頃でもあります。

 

5月6日 17時みずがめ座η(エータ)流星群が極大

今年は9日が上弦なので月明かりの影響がありません。放射点(輻射点)が夜明け前に南東の空低いので見えにくいのですが、空の条件のいいところでは1時間あたり十数個の流星を見ることができます。しかし明るく流星痕を残すものも多いので市街地でも大流星を見るチャンスがあります。

 

5月16日満月「Full Flower Moon(フル・フラワー・ムーン)」

2019年5月19日の月【フル・フラワー・ムーン】

「Full Flower Moon(フル・フラワー・ムーン)」

北米ネイティブ・アメリカンでは「Full Flower Moon(フル・フラワー・ムーン)」と呼ばれます。もちろん意味はそのとおり、さまざまな花が咲き始める季節。この頃に北米では日本で知られている花では、スミレ、にんにく、アネモネなど数多くの様々な色の花が咲きます。まさに「お花見の月」という意味です。

別名、「Full Corn Planting Moon(フル・コーン・プランティング・ムーン)」,「Full Mother’s Moon(フル・マザーズ・ムーン)」「Full Milk Moon(フル・ミルク・ムーン)」

「Full Corn Planting Moon(フル・コーン・プランティング・ムーン)」

これはこの頃にトウモロコシの植え付けを始める季節だからです。北米ネイティブ・アメリカンにとって主食ともいうべきトウモロコシの栽培に重要な季節の月という意味です。農業国である日本では5月は「皐月(さつき)」これは陰暦では梅雨の季節になりますが北米の5月はようやく暖かさを感じる季節でもあります。

「Full Mother’s Moon(フル・マザーズ・ムーン)」

その暖かさをあらわすのがこの名前で母親が子どもたちを安心して育てられる暖かさになる月。つまり厳しい寒さから子どもたちを守ることから開放される月という意味です。現在のように冷暖房が行き届いた時代と違い、厳しい自然と共に生きる昔の生活があらわれたとても深い意味の名前です。

「Full Milk Moon(フル・ミルク・ムーン)」

これは私も難解だったのですが、名前のとおり酪農に関する呼び名です。1日2回搾乳から1日3回搾乳にすることができる月という意味です。これは私が酪農に縁がないために理解しにくかったのですが、乳牛の食料がじゅうぶんになり、搾乳回数が増やすことができ、1日に3回搾乳することができるようになる季節という意味だそうです。これも生活に直結する重要な意味がある月の名前ですね。ある意味「Milk Moon」より「”Full” Milk Moon」が最も適した響きに聞こえます。

 

5月21日 小満

天文学では太陽の位置、黄経が60°になるとき(10:23)、また二十四節季のひとつでありその日のことを言います(この太陽の位置から定めることを「定気法」と呼びます)。小満とはちょっと意味がわかりにくい言葉ですが、万物の成長が「満ちて」くるとき、草木がある程度「満ちた大きさ」になるときという意味があります。四月中でもあります。これも元は中国内陸地域の気候から日本に伝わったものですから、日本の気候、感覚からずれがあります。日本ではこの頃はまだ草木の生い茂る夏というには早すぎるような気がします。

また小満から芒種の前日までの期間を小満と呼ぶことがあります。そろそろ梅雨の気配を感じることが多い頃でもあります。

 

5月22日~23日 月と土星がならぶ

夜明け前の南東の空で月と土星がならびます。夜明け前に土星、火星、木星、金星とならんでいますから、月と次々にならびます。

2022年5月23日~27日夜明け前の空

2022年5月23日~27日夜明け前の空(印刷用)

5月25日 月と火星、木星がならぶ

同じく夜明け前の東~南東の空で月と火星、木星がならびます。

5月27日 月と金星がならぶ

同じく夜明け前の東の空で月と金星がならびます。

 

 

5月の情報(満月の詳細は上記)

1日 新月.朔(New Moon)
2日 二日月(Paper Moon)
3日 三日月(Waxing Crescent Moon)
9日 上弦(First Quarter Moon)
13日 十三夜(Waxing Gibbous Moon)
16日 満月(Full Moon),望(Full Wolf Moon)
16日 十六夜(暦ではこうなります)
17日 立待月
18日 居待月
19日 寝待月

20日 更待月

23日 下弦

28日前後 有明の月(Waning Crescent Moon)

30日 新月.朔(New Moon)

★那須香大阪天文台の星空情報★

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