11月14日の堺市立人権ふれあいセンターの観望会

残念ながら、月さえ見えない曇り空。7時から少し長めに火星などのお話。

火星をみかん(オレンジ)と地球比較(当日の投影映像)

一度外に空の様子を見に行きましたが、まったく何も見えず、15分ほどビデオ上映。その後に再び空の様子を見に外に・・・一面の雲、しかも少し冷たいものがポツリと手に・・・残念ながら観望不可能と判断し、最後にふたご座流星群の話をして終わりました。

投影した2018年ふたご座流星群の解説図(当日の投影映像:音声ボタンあり・・・)

楽しく解説させていただき、火星の近況も。

火星ってみかんみたい・・・

そして終了・・・となったのですが、終了後「質問があるのですが・・・」と保護者の方が。

40年後の再現!

「10月の初めごろ、3日から5日くらい、南の空に左から右にゆっくりとキラキラしながら光るものが見えましたが、何でしょうか?」

キターーーーーー!!

火球と思われる情報がありました。詳しく教えてください!!ということで聞き取りました。

  • キラキラ、ゆらゆらという感じ
  • 10月第一週の平日3日から5日ごろ
  • 時刻は午後6時ごろ、午後6時から6時30分の間
  • かなり明るく、キラキラという感じで、まわりに声をかけたら消えた
  • 南を向いた窓で、見ていた
  • 落ちるという感じではなく、空たかくみえた
  • 手振りで再現していただいたら左から右へゆらゆらという感じ
  • 方角は南高くから南西くらい

という聞き取りでした!記憶が以前のことで日付が曖昧ということでした。平日で第一週の平日2日から5日の間、おそらく3日から5日(聞き取りのときはたいがいそうなので)ということでした。

明るさがかなり明るいが、爆発的、まぶしいというほどではないということで「火球」かはあやしいのですが、市街地のマンションの窓から明るく見えたそうです。

「何でしょうか?流星でしょうか?」・・・・

当初は日付が先日ということでおうし座流星群か?と思いましたが、いつか「おそらく10月で2~5日」ということですから。

「おそらく10月りゅう座流星群の火球かそれに近い大流星でしょう。私が始めて見て、当時の大阪市立電気科学館に報告した火球も当時ジャコビニ流星群と呼ばれていた、10月りゅう座流星群のものでした。へろへろへろ~という感じで流れて行き、何かと聞きに行ったら先生方からくわしく聞かせて!といわれました。」

「そう!そんな感じにゆっくりと光ってまっすぐシュッ!という感じではなかったのです!」

40年の歳月が過ぎて、再び私が始めて見た火球の情報。でも今回は「聞き取る側」です。そして答える側です。今まで大先輩方の教えを受けてきた恩を返す番がまわってきたと思いました。そして答えはもちろんかつて答えてくれた、電気科学館プラネタリウムの先生の答えでした。

念のため火球情報を調べましたが、10月1日午後6時30分に火球の目撃情報が多数ありましたが、こちらは10月りゅう座流星群のものではないものです。(放射点が違う)同一の可能性も考えましたが、明るさが掲示板あるようなほどではないこと、日付と時刻にずれが大きいこと、速度が多きく違うと考えられることから、10月1日に目撃されたものとは別だと思われます。

むしろ私が40年前に目撃した10月りゅう座流星群(当時はジャコビニ流星群)のと同じ群の火球もしくは火球ほどではない大流星だと思います。

2018年10月9日午前4時29分 10月りゅう座流星群の流星

同一と想定される目撃情報は、「火球」としてはなく、確定はできませんでしたが、お客様の問いかけに少しは答えられたのかな?・・・今まで受けた先人の諸先生方の恩を少しは返せたのかな?・・・と思った観望会になりました。