オリオン座の「1等星」ベテルギウスが急速に光度を落として暗くなっています。

ベテルギウスは以前より超新星(爆発)となり最期を迎えることが予想されていましたが、昨年末、急速に暗くなっています。

比較

2020年1月4日のベテルギウス

2019年1月9日のベテルギウス

下の昨年の写真と比べるとかなり暗くなっていることがわかります。周囲の星と見比べてください。

ベテルギウスは赤色超巨星で、恒星としては年老いた天体で、その最期は大爆発(超新星爆発)をしてしまうことが予想されていました。今回の減光がこの超新星爆発の前兆であるかは不明です。しかし普段でも変光星として明るさの変化(0.0~1.3等)はあるものの今回は観測史上最低の光度となり、今後の変化が注目されます。

もし超新星(爆発)になったら?

地球へのガンマ線バーストなどの影響はないと考えられています。しかし明るさはマイナス11等級ほどになると予想され、これは半月とほぼ同じ明るさで、昼間でも見えるほどの明るさです。これが数日続き、徐々に明るさを失い肉眼では見えなくなります。こうなると「冬の大三角」は消滅してしまいます。華やかな現象なのですが、その後のプラネタリウム業界は大打撃ですね。。。

肉眼でもできる天体観測

この現象に気づいたのは昨年12月の天体観望会のときでした。市街地で東の空に昇ってきたオリオン座の解説をしようとしまして・・・

「ここにリゲルが、ここにベテルギウスが・・・・見えないですねあれ?あ、ありました!暗いですね・・・」となってしまったのです。

市街地だけに異常がよくわかりました。もともと変光星であることはわかっていましたが・・・

後で情報を聞いてなるほど!と納得しました。オリオン座は明るい星が多く他の星と比較もできるのでぜひこの機会に肉眼でもできる天体観測にチャレンジしてください。