1月1日から4日にかけての月と、金星と木星

2019年1月1日~4日午前6時ごろの東の空(月と金星と木星がならびます。)

このとおり見えましたね。2日は曇って(雪がちらついて)こちらでは無理でしたが金星と月の美しい眺めを楽しんだ方も多いと思います。

2019年1月1日午前6時ごろの東の空

1月3日午前6時ごろの東の空

1月4日午前6時ごろの東の空

平成最後の新年にふさわしい空でした。このような「会合」は肉眼でも、市街地でも楽しめます。晴れてさえいれば誰にでも等しく見ることができるものです。ある意味宇宙は最も自由、公平、平等です。これが人でも神でもない宇宙の姿なのかと思います。

今朝、4日の月は細く、明るいところを写そうとすれば・・・

2019年1月4日午前6時ごろの月(露出マイナス2)

このように細い「ペーパームーン」です。そして、暗いところにあわせて写すと・・・

2019年1月4日午前6時ごろの月(露出標準)

この暗いところも見えます。これは「地球照」。地球が月を照らしているところです。

これは月が細いときに見えます。

紫色の空(2019年1月1日日の出前)

よく見ると1日の空の色が青ではなく紫色です。気温が低く、湿度も低い、澄んだ空は高山のように澄んだ空気となります。

2019年1月1日夜明け直前の地表

地表はすべて凍てついています。最近はホワイトバランス調整や、フィルター、効果など、撮影時や撮影後にいろいろな加工ができます。色鮮やかな空の写真を見ることがありますが、肉眼で見えないような色も多い・・・というかほとんどです。

私の場合、肉眼で見たとおりか、それとも加工されたものかはすぐわかりますが、見て美しいが、それは本物と言えるのかは「別物」なのが今の「写真」です。

那須香大阪天文台の、私の写真は見たとおりの報告ですから加工するわけにはいきません。もちろん写真のみが対象の特殊な天体は別ですが、ホワイトバランスは基本「太陽光」。もし赤みが強すぎるときには「オート」つまり色彩を抑えています。「魅せる」よりも「報告する」「観測する」写真です。

2019年、平成最後の年に、工芸写真や合成写真に流されぬよう、気を引き締めた新年でした。