「鏡の神社」があるというので行ってきました。
「鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)」
「鏡作神社」とも呼ばれています。由緒書によれば、このあたりには古代「鏡作部(かがみつくりべ)」という鏡の製作技術集団の居住地で当時の大和朝廷(大和王権)に使えていたとのことです。
三種の神器のひとつ「八咫鏡」は伊勢神宮にというのは有名ですが、それは当時の皇居(奈良)におまつりするのは畏れ多いとのことで、「石凝姥命(いしこりどめのみこと)」の子孫にあたる鏡作部が御鏡を作ったそうです。
境内には「鏡石」という鏡の表面研磨に使っていた石もあり、この凹面に素材の鏡(青銅製)を置き、上から金剛砂などを水といっしょに流して鏡面研磨したとの製作方法も書いてあります。
この方法・・・現在でも反射望遠鏡の鏡面研磨の方法とほぼ同じです!研磨砂と水で研磨します!現在は素材が青銅から青板ガラス、そしてゼロデュアガラスと変わり、鏡面もアルミメッキとなりましたが研磨の方法は引き継がれているんですね。
本殿には象のレリーフと閑静ながら独特の雰囲気があります。この鏡作部が後に東大阪や八尾地域に移住し、現在の鏡、レンズなど光学製品の工場地域になったとのことです。こちらは御朱印もいただけます。
近くには他にも鏡にまつわる神社があります。
「鏡作麻気神社(かがみつくりまけじんじゃ)」
小さな神社ですが、こちらもこの地域の鏡作部にまつわる神社です。鏡池は何か神秘的な感じです。訪れる方も少ないところですがぜひ!ここは駐車場がありませんので気をつけてください!
さらに近くには「卑弥呼の鏡」ではないかとも言われている、多数の鏡が出土した黒塚古墳などもあります。この地域の歴史が感じられます。特に私、望遠鏡は口径重視の反射望遠鏡派ですから、まさに「聖地」!観望会の安全祈願です!
奈良のこの地域は卑弥呼の墓とも呼ばれる、箸墓古墳や遺跡も多数あり、以前製作したプラネタリウム用番組「卑弥呼の日食」の舞台の近くでもあります。太陽崇拝や天文ともかかわりのあるこの地域、ぜひゆっくり散策してみてください!
少し南には唐古・鍵遺跡(博物館は改装中)と新しく道の駅「レスティ唐古・鍵」もオープンしました。
こちらにも土器などの展示もありますし・・・
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