あなたのところに大きな望遠鏡がやってくる

2019年(平成31年)2月の星空情報【スーパームーンとウィルタネン彗星】

2月1日金星と月がならぶ2日土星と月がならぶ

2019年1月29日~2月3日午前6時の南東の空

2019年1月29日~2月3日午前6時の南東の空(印刷用)

1月末から2月にかけて夜明け前の東の空が賑やかになります。2月1日には月と金星がならびます。また、木星も近くに並びます。

2月10日~11日宵の西の空で火星と月がならぶ

2019年2月10日~11日夕方の西の空で月と火星がならぶ

2019年2月10日~11日夕方の西の空で月と火星がならぶ(印刷用)

7月から8月に大接近で話題になった火星は月とならびます。明るさは暗くなってきましたが、夕方から宵の西の空は秋の星空であまり明るい星はないので目立ちます。10日~11日には火星と月が並びます。火星はしだいに暗くなり、次に接近する2020年まで見えにくくなります。

2月20日(日本/Japan)「スーパームーン(Super Moon Feb.19 at America and Samoa)」

今年、2019年2月20日(日本標準時)のスーパームーン(”SuperMoon”19Feb2019UT)

”SuperMoon”2019/2/24(JST)<2019/02/19UT>

近年話題の「スーパームーン」ですが、今年は2月20日にあります。スーパームーンは「月と地球との距離が最も近くなる満月または新月」と米国の占い師がつけたもので、天文学的なものではありません。ですからその占い師が言うような天災や災いがおきたりするようなこととは全く関係がありません。

(”Super moon” is “a full moon or a new moon with the closest distance between the moon and the earth” and was attached by a “astorology” from the United States, it is not astronomical word.)

月が遠いとき(みかけ上小さく見える月)

月が近いとき(みかけ上大きく見える月)

月の平均距離はおよそ38万kmですが、最も遠いときは40万km以上、また近いときは36万km以下になります。これは月の軌道が少しつぶれただ円のためにおきるものです。みかけ上の違いはありますが、その差はごくわずか、約13%、これは肉眼で見てわかるものではありません。月のみかけの大きさは約30分角、これは手を伸ばした先の5円玉の中に入るほどの大きさです。それが半年後、13%変わったところでわかる人はいないでしょう。同じデジカメで、同じ望遠レンズ、同じ倍率で写したものをならべるとわかります。

「スーパームーン」(最近、みかけ最大の月)と「ミニマムムーン」(最遠、みかけ最小の月)

この差は肉眼では覚えていることはないでしょう。あくまでも計算上の数値の上ということでNASAがニュースにしたことから広がったのです。

しかしこの月のみかけの大きさの差が2012年に日本でも肉眼でもわかることに

2012年5月20日金環日食

2012年の金環日食。これは太陽と月がちょうど重なったときなのです。しかし、皆既日食ではなく金環日食になったのは月のみかけの大きさが小さいとき「ミニマムムーン」のときに日食になったからです。もしこれが「スーパームーン」のときなら皆既日食になったでしょう。スーパームーンはむしろ新月、皆既日食のときにわかるものなのです。

でも「月が大きく見える!」のは・・・

でも月が大きく見えるときがありますね。これは「事実」です。しかしスーパームーンのときだからではありません。

月が低く見えるとき(満月が夕方東から昇るとき)

月が低く見えるとき、特に満月のときは夕方に東の空低く見えますから私たち人間の目は景色と比較して月を見ます。人間の目は「自動ズーム機能」がありますので、みかけ上まわりの景色だけと比べて大きく見えます。

月が高く見えるとき(満月が夜中に空高く見えるとき)

月が高く見えるとまわりの広い空の中で見えます。人間の目は自動的に広い空と比べて見えます。みかけ上、月は広い空に比べて小さく見えます。

月のみかけの大きさの違い

人間の記憶の中で、低く見えたときと高く見えたときは「大きく見えていたな!」となりますよね。これが月の大きさの真実です。スーパームーンではなく、「人間の月への思い」のせいなのです。それほど月への思いは強いのですね。

今回は「スーパー・スノー・ムーン(Super Snow Moon!?)」

最近よくネイティブ・アメリカンの月の名前をつけたりしますよね。2月は「スノー・ムーン」つまり雪の月。季節でもそのとおりですよね。ということは・・・今回は「スーパー・スノー・ムーン」まあNASAがどうつけるかわかりませんが、これならいいかと思います。冬の月は空高く見えます。太陽が低くなるのと逆です。高く白く見える月が冬の月。スノームーンがぴったりです。

(Native American calls snow moon in February. Because the full moon in February is called Full Snow Moon, this super moon may be called ”Super Snow Moon”.February 19, 2019 America&Samoa)

2月27日~3月3日夜明け前にまた月と木星、金星がならぶ。

2月27日~3月3日夜明け前の東の空

2月27日~3月3日夜明け前の東の空(印刷用)

2月28日に月と木星がならびます。また、金星は動きが早く、南東の空低くなりますが、3月3日に月とならびます。3月2日には土星と月がならびますが、やはり明るさでは金星に及びません。

今年は夏に木星と土星が夕方に見るチャンスとなります。望遠鏡で見て人気の2大惑星がどちらも見えますので、去年の火星に続いて夏の観望会が賑わいそうです。

3月27日夕方、水星が東方最大離角

2019年2月27日夕方の西の空【水星が東方最大離角】

2019年2月27日夕方の西の空【水星が東方最大離角】(印刷用)

水星は見えにくい惑星です。天王星や海王星のように、望遠鏡がなくてもみつけられますが、太陽のすぐ近くをまわっているので、太陽の明るさのためになかなか見ることができません。しかし太陽から離れて見える【最大離角】の前後の日は肉眼でもみつけるチャンスです。特に【東方最大離角】のときは太陽から東に離れて見える、つまり夕方の西の空で太陽の東、夕方の西の空に見えるので見えやすいということになります。観望会でもめったに見えない水星をみつけてみましょう。

カノープス(長寿星:南極老人星)をみつけよう

2月のカノープスのみつけかた

2月のカノープスのみつけかた(印刷用)

りゅうこつ座アルファ星「カノープス」はとてもみつけにくい1等星です。1等星の数は全天で21個、そのうち日本本州(東北以南)から見られるのは16個(宮崎県南部や鹿児島県以南ではエリダヌス座アルファ星「アケルナル」、沖縄、小笠原など、一部の地域では「ミモザ(みなみじゅうじ座ベータ星)」なども観測可能)あります。その中で最も見えにくいのがこのカノープスです。南に低く、「日本本州(東北以南)」と記載したのはこのカノープスの見える限界であるからです。おおいぬ座のシリウスに次ぐ、全天で2番目に明るい1等星(マイナス1等星)なのですが、低いので少し暗く見え、色も本来の白ではなく、赤みがかって見えます。

シリウス(左上)とカノープス(中央下)和歌山県大台ケ原山から

このようにめったに見えないことから見えるといいことがある、特に健康で長生きできるということから、中国では「南極老人星」と呼ばれ、日本でも「老人星」「長寿星」と呼ばれてきました。見るためには南の水平線、地平線まで見渡せるような場所(海沿い、高所など)からスリウスを目印にするといいでしょう。特に2月は宵の早いうちに見ることができるので見つけやすい時期です。

※大阪、自宅前からでも見えました!!

2019年2月26日19:43大阪府富田林市からのカノープス

2019年2月26日19:44のカノープス(大阪府富田林市)

ウィルタネン彗星(46P)情報

12月に4等級まで明るくなったウィルタネン彗星ですが、2月にはおおぐま座に移り、明るさも6等級以下になるでしょう。しかし、この彗星は普段の接近では9等以下、10等以下がほとんどで、これほど明るく見えるときがないのです。

2018年12月15日午前0時のウィルタネン彗星(41cm望遠鏡)

ウィルタネン彗星は空の条件がいいところ、天の川が見えるようなところで、双眼鏡でみつけられるくらいです。望遠鏡ではまだ追跡可能ですから、那須香大阪天文台では引き続き観測、追跡する予定です。

2019年1月2月のウィルタネン彗星(46P)の位置

2019年1月2月のウィルタネン彗星(46P)の位置(印刷用)

ウィルタネン彗星(12cm望遠鏡)2018年12月15日午前1時:和歌山県九度山町

やはり色がいいですね。

2月は厳冬期、観察は寒さ対策を厳重にしましょう。また積雪、凍結にも注意し、交通にも気をつけてください。まわりの安全に配慮し観察してください。

★那須香大阪天文台の星空情報★

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