12月に入っての星空写真です。人工衛星も!

12月2日午前5時、月が明るく見えていました。望遠鏡で比べると、前日の曇った月と比べると違います。すっきり見えるのもいいですが、曇った月や朝に青空に見える月もいいものです。

2018年12月2日午前5時の月

2018年12月1日午前7時ごろの月

望遠鏡は補助望遠鏡(元いらない子・・・)

最近のインスタグラムなどの写真ですが、撮影用望遠鏡を改装中なので以前寄贈いただいた望遠鏡を使っています。

寄贈いただいた11..5cm反射赤道儀

見て「これうちにある!」という方もいらっしゃるでしょう。悪い意味で・・・よくネット通販やスーパー、ホームセンターその他で売っている大き目の反射望遠鏡です。

正直私はおすすめしない望遠鏡です。

  • ニュートン式反射望遠鏡のため見口が横にあり使いにくい。
  • 反射式の宿命の「光軸調整」が必要で初心者向きでない。
  • 赤道儀はついているがモーターがなく実質追尾できない。
  • 赤道儀そのものが初心者には難しく、組み立て動作が難しい。
  • 使いにくい赤道儀のためにバランス・ウェイトなど重くなる。
  • 焦点距離が長く、付属のアイピースでは高倍率しかだせず、見えにくい。
  • アイピースが「ハイゲンス(H)」「ラムスデン(R)(SR)」で反射にあわない。
  • ニュートン式は部品点数が多く、組み立て調整しにくい。

ということで、この所有者の方も一度組み立てただけで、使わず廃棄か引取りを希望なさったのです。実はこのような相談もたびたびあります。もちろん私は引き取りこのように、レンズ交換し、補助機として使っています。使い方が難しいので購入には要注意です。

でもしっかり活用!天文台公開用に大活躍!

でもこのように使えなくはなく、アイピースをケルナー(K)20mmか25mmとかにすればよく見えます。捨てないでください!使ってください!

金星が最大光度

金星が夜明け前に見えています。さらに12月2日最大光度、マイナス4.7等にまでなりました。

2018年12月2日午前6時の東の空

月と並んで見えました。これからしばらく、夜明け前の東の空に明るく見えます。望遠鏡ではこのように。

2018年12月2日最大光度時の金星(11.5cm望遠鏡手持ちで撮影)

こちらも「逆三日月」。月と同じ方角、位置だと位相もよく似たものになりますのでこのように見えます。これから金星は「明けの明星」として見えてきます。

12月の星空情報はこちら

夕方には「夏の大三角」がまだ!

夕方の西の空にはまだ夏の大三角が見えています。「織姫星」ベガもまだ見えています。

2018年12月2日午後6時の西の空

織姫(ベガ)、彦星(アルタイル)・・・羽衣姿では風邪をひきます!皆様も厚着でみてくださいね!

北の空にはカシオペヤ座

2018年12月2日午後6時の北の空

北の空には北極星。ポラリス(Pole Star:Polaris)を見つける目印であるカシオペヤ座が空高く見えるようになりました。もっとも今では方角の目印に方位磁石(コンパス)、それ以上にGPS衛星がありますから手元のスマートホンの方が正確に道案内しえくれますね。

南には火星がまだ!そして・・・

2018年12月2日18:14

2018年12月2日18:14の南の空

火星はすでに遠くなりましたが、まだ明るく見えています。そしてその近くを人工衛星が。これは「USA161」米国の人口衛星で種別は【軍事衛星】【偵察衛星】です。「キーホール」とも呼ばれる光学偵察衛星で、「スパイ衛星」として知られています。明るいのは大きさが大きいからで、「ハッブル宇宙望遠鏡」を地上に向けたものと言われています。(軍事機密ですから正体はあくまで推測です。)実は予測と少しずれていて西に、時刻も遅くなっていました、古い衛星でもう役目を終えているものと思われます。軌道が低く変わっているのかもしれません。

真上には「秋の四辺形」

2018年12月2日午後6時の真上の空

秋の星ももちろん見えています。ただ、秋には明るい星が少なく、秋の四辺形も1等星ではありません。「ペガススの四辺形」とも呼ばれますが、ひとつはアンドロメダ座の星です。

2018年12月2日午後6時の真上の空(星座絵)

星座絵ではこのように重なります。秋の星座は市街地ではちょっと見つけにくいですね。